TVゲームに触れすぎた果てには

 

 

現実のほうが楽しいんじゃないだろうか。

 

というのは、私はTVゲームの中の世界、ドラマ、アニメ、映画、そういったエンターテインメントの中の主人公になりきったつもりで没入し、その中の世界こそが一番楽しいと確信して過ごしていたのでした。

 

 

しかし、漠然とではありますが、上記の言葉が胸から溢れ出てくるようになったのです。

 

そこから、そうかもしれない、

 

もしかしたら、そうかもしれない、

 

いや、そうだ。

 

と気付きのプロセスを辿り、最近ようやく確信に至りました。

 

激しく勘違いをしていたというわけではありますが、所詮何が正しいかなんてわからない世界。

 

ただ、今思うのは、そういうことなんです。

 

悪者をたおして世界を救う正義のヒーローがかっこよくてあこがれました。

そんなふうになりたくて、映画をみたりアニメをみました。

 

その時は自分が強くなったように感じて、それは気分がいいものでした。

 

でも現実の自分は何も強くなっていないし、世界を救えているわけではない。

というか、現在の自分がそうでないからこそ、そういったものに惹かれたのかもしれない。

 

そして大きな、私の心を揺るがす変化が起きました。

 

それらはすべて

「予定調和」である

という事実です。

 

スクリーンやテレビ画面に映しだされたすべてのエンターテインメントは、終わりが決まっている。

 

展開が決まっている。インターネットを調べれば結末は見ることができる。

 

そして、ドキュメンタリーだとしても現実の世界の中で変化が起きているのはスクリーンを映し出すために使われる電力のみ。

 

これが、途端につまらなく思えてしまうのでした。何があったのかはわかりません。ただそう思ったのは事実です。

 

そこから、私はTVゲームの世界に浸らなくなりました。いいのか悪いのかは知りませんが、事実そうだったのです。

 

現実においては、今日明日、何が起こるかわからない点において、どのドラマよりもドラマチックであり、

激しい場面を過ごしているということを思いました。

 

そう、今この瞬間すら何が起こってもおかしくはない。いつ死ぬかもわからない。

誰かがいなくなるかもわからない。

 

そんな怖さと、そしてもしかしたらとびきり良いことがあるかもしれないという激烈な期待によって明日を夢見ています。

 

心情など落ち着くわけがない世界なんです。一説によると人の感情は1日に4万回も変化をしているそうです。

喜んで、落ち込んで、その繰り返しなだけです。でもこの中に生の飛躍を感じます。

 

無の境地と言って、悟りを開き感情の安定が訪れるとのことですが、

その私にとっての未開の地にたどり着くまでに必要なプロセスは感情の上下運動についていき、こなし、

そこから感情に触れ続け、頭ではなく感覚理解なんだと思いました。

 

最も贅沢なことの一つなんじゃないかと。

感情が揺れ動いていることを感じることができる。今、悲しい、今、嬉しい、これは今だけです。

 

そこだけのために皆活動しているんじゃないでしょうか。幸せという定義は様々なれど、分析すれば感情の上下運動ではないか。

 

故にすでに成立している幸せの条件。

それでも、人はまだ見ぬものをみるためにまた新たな地へと足を踏み入れる。

人類の歴史はそうやって繰り返してきたのかもしれないな、と勝手な想像をしてしまいました。

 

今、大人になってTVゲームにハマっている人は、きっと子供の頃は現実を楽しんでいたはずです。

 

私は、子供の頃、ゲームのみが最高の娯楽でした。ゲームこそがその時は人生でした。

だから今、ゲームへの熱は冷め、現実のほうを楽しんでいこうと思えました。だから、結果としてあのころアホみたいにゲームをやっていてよかったと思います。

 

ゲームをやり始めると、あの頃は「世界を救うんだ!!」とか「ポケモンマスターになる!」と気合はいっていたわけですが、

今は「ボタンを押すことによって画面が別の画面に変化しているだけのことだ」と、ものすごい覚めた見で見るようになってしまいました(笑)

システムを理解しすぎたんですね。だから今、予定調和じゃないものが面白く感じます。それはつまり現実のこの今。

 

そんなことを考えていました。

 

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投稿者プロフィール

1987年3月18日生まれ。魚座、B型。
群馬県館林市出身。
國學院大学文学部卒業。現在、大阪・梅田在住。
株式会社ARIAという会社で勉強カフェ大阪本町/大阪うめだを運営中。
向上心ある大人たちが気持ちよく過ごせる空間作りを日々探求中。

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